今日も、今週末のクラブハウスであるヨギニの自叙伝のお話をするために過去の日記を読んでいました。我ながら、ものすごく熱心にヨガの勉強や練習をしていて、毎日のようにクラスも受けていたなぁと懐かしく思いました。
そして「そうだ!久々に、クラスを受けに行ってみよう!」という気持ちが湧いてきたのです。
初心に帰る
私がティーチャートレーニングを受けて、ワークショップやクラスをいつも受けていたヨガスタジオは、パンデミックでクローズして、今はオンラインだけになってしまいました。そのため、どこに行ったらいいかわからなかったのですが、検索したら近くに新しいスタジオが出来ていたので、行ってみることにしました。
スタジオに入ると、中々良い雰囲気。先生が私のところに来て挨拶をしてくれました。とてもフレンドリーで、そして「Are you teacher?(先生ですか?)」と聞かれたので、ニコッと笑って頷きました。
なんでわかったのかなと思ったら「そんな感じがした!」と言われました。どんな感じだろう?と思いつつも、かなりヨガをサボっていたことを少し恥ずかしく感じました。
リストラクティブヨガとの再会
プロップス(ヨガ小物)を準備して、リストラクティブのポーズをしてリラックスしていたら、先生が「そのポーズから始めるから、そのままにしていて」と言ってくださり、そのままクラスが始まりました。
懐かしい曲も流れて、「あー、この曲!いろんなトレーニングやクラスで流れていたな…」と思うと、懐かしさで涙が出てきました。心も、身体も、魂も喜んでいるのを感じました。
リストラクティブヨガは、リラクゼーションのヨガなので、身体も心も緩んで、何度も何度も涙が出てきました。リラックスと、懐かしさと、浄化の涙だったと思います。
ヨガの本質を再確認
この体験を通して、私は改めて気づきました。あーやっぱり、私はヨガが好き、特にヨガを受けるのが好きだ、と。なぜならば:
- アヒムサ(非暴力)で、愛が溢れる
- サティア(真実)で、素直になれる
- サントーシャ(満足)で、満たされる
- サマディ(至福)で、至福になれる
そして帰り道、歩きながら、背骨がまっすぐ伸びて、背が伸びたように感じました。「初心に戻って、また通おう!」と心に決めたのでした。
ヨガの八支則について
この体験から、改めてヨガの八支則(アシュタンガ)についての理解を深めたいと思います。パタンジャリのヨガ・スートラによれば、ヨガの道は8つの段階に分けられます:
1. ヤマ(社会的な戒律)
- アヒムサ(非暴力):すべての生き物に対する非暴力、思いやり
- サティア(真実):真実を語り、真実に生きること
- アステーヤ(不盗):盗まない、他者のものを欲しがらない
- ブラフマチャリヤ(節制):エネルギーの賢明な使用
- アパリグラハ(無所有):必要以上のものを持たない
2. ニヤマ(個人的な戒律)
- シャウチャ(清浄):身体と心の清潔さ
- サントーシャ(満足):現状に満足すること
- タパス(自己修練):規律ある実践
- スヴァディヤーヤ(自己研究):自分自身と聖典の学習
- イーシュヴァラ・プラニダーナ(神への帰依):より高い目的への献身
3. アーサナ(ポーズ)
- 身体を強く、柔軟に、健康に保つための姿勢
4. プラーナーヤーマ(呼吸法)
- 生命エネルギーのコントロールと拡張
5. プラティヤーハーラ(感覚の引き込み)
- 外部の刺激から感覚を切り離すこと
6. ダーラナ(集中)
- 一点に意識を集中させること
7. ディヤーナ(瞑想)
- 深い瞑想状態
8. サマーディ(超意識)
- 完全な統合と至福の状態
リストラクティブヨガの効果とは
今回の体験から、特にリストラクティブヨガの素晴らしさを改めて感じました。リストラクティブヨガは、パッシブなヨガのスタイルで、様々なプロップスを使って身体を完全にサポートし、長時間ポーズを保持します。その効果は多岐にわたります:
1. 深いリラクゼーション
プロップスで身体を完全にサポートすることで、筋肉を緩め、神経系を鎮静化させます。これにより、深いリラクゼーション状態に入ることができます。
2. ストレスの軽減
副交感神経系が活性化され、ストレスホルモンのレベルが下がります。現代社会で常に「戦闘モード」にある私たちの神経系を、バランスの取れた状態に戻します。
3. 感情の解放
身体が深く弛緩することで、筋肉や組織に蓄積された感情も解放されます。だからこそ、リストラクティブヨガの実践中に、突然涙が流れるような体験をすることがあるのです。
4. エネルギーの回復
アクティブなヨガとは異なり、リストラクティブヨガはエネルギーを消費するのではなく、回復させます。疲労やバーンアウト、病気からの回復期にある人に特に効果的です。
5. 免疫系の強化
深いリラクゼーション状態は免疫系を強化することが研究で示されています。定期的な実践は、体の自然治癒力を高めます。
6. 心身の統合
静かな内観の時間は、身体と心、呼吸を統合し、全体性の感覚をもたらします。
日常生活にヨガを取り入れるための5つのヒント
ヨガスタジオに通うことができない日や、時間が限られている日でも、ヨガの恩恵を日常に取り入れる方法をいくつかご紹介します:
1. 朝の5分間の瞑想
朝起きたら、まず5分間座って、呼吸に意識を向けます。これだけで、一日の流れが大きく変わります。
2. 意識的な呼吸
日中、特にストレスを感じたときに、数回の深い呼吸を意識的に行います。吸う息と吐く息の長さを同じにすると、自律神経のバランスが整います。
3. デスクでのミニ・ストレッチ
長時間デスクワークをしている方は、1時間ごとに1-2分のストレッチを取り入れましょう。肩を回したり、首を伸ばしたり、脊柱をねじったりするだけでも効果があります。
4. 食事の前の一瞬の感謝
食事の前に一瞬立ち止まり、その食べ物と、それを可能にしたすべての人と自然に感謝します。これもヨガの実践の一つです。
5. 就寝前のリストラクティブポーズ
眠る前に10-15分、簡単なリストラクティブポーズを行います。例えば、足を壁に立てて横になるだけでも、一日の疲れを洗い流すのに役立ちます。
ヨガジャーニーの再開
今回のスタジオ訪問は、私にヨガの旅を再び活発に続ける重要性を思い出させてくれました。ヨガを教える立場であっても、常に生徒としての心を持ち、学び続けることが大切です。
私たちはしばしば「ヨガをする」と言いますが、実際にはヨガは「すること」というよりも「あり方」なのかもしれません。アーサナ(ポーズ)を取ることは、単なる身体的な運動ではなく、内側の静けさと調和を見つけるための手段なのです。
特に現代社会では、常に外部からの刺激や要求に応え続ける生活を送っています。そんな中で、リストラクティブヨガのような実践は、内側に注意を向け、本来の自分とつながる貴重な機会を提供してくれます。
ヨガを通じた気づきの道
ヨガの実践を深めれば深めるほど、それは単なる運動や柔軟性の追求ではなく、自己認識と気づきの道であることが明確になってきます。私自身、ヨガを通じて多くの気づきを得てきました:
1. 身体は知恵の宝庫
私たちの身体は単なる物理的な乗り物ではなく、深い知恵と記憶を蓄えた宝庫です。ヨガの実践を通じて、身体が私たちに伝えようとしているメッセージに耳を傾けることができます。心地よさ、痛み、緊張、解放…すべては身体からのメッセージです。
2. 呼吸はすべてをつなぐ
呼吸は、無意識と意識、身体と精神、個人と宇宙をつなぐ架け橋です。呼吸に意識を向けることで、現在の瞬間に立ち返り、内なる平和を見出すことができます。呼吸は常に「今」にあり、過去や未来の心配から私たちを解放してくれます。
3. 抵抗よりも受容を
ヨガの実践を通じて、抵抗することよりも受け入れることの力を学びました。不快な感覚や困難な状況に抵抗するほどに、苦しみは増します。しかし、あるがままを受け入れ、その中でできることを探求すると、思いがけない解決策や平和が見つかることがあります。
4. 小さな進歩を祝福する
ヨガの旅では、完璧を目指すのではなく、小さな進歩や気づきを祝福することが大切です。今日できなかったポーズも、継続的な実践によっていつか可能になります。重要なのは目的地ではなく、旅そのものを楽しむことです。
5. すべては繋がっている
ヨガの深い実践を通じて、すべてが繋がっているという認識が生まれます。私たち一人ひとりは独立した存在ではなく、互いに、そして大きな全体と深く繋がっています。この認識は、日常のあらゆる行動に思いやりと責任をもたらします。
リストラクティブヨガの簡単な実践法
家でも実践できるリストラクティブヨガのシンプルなポーズをいくつかご紹介します:
1. サポートされたバウンドアングルポーズ(蝶のポーズ)
必要なもの: クッション、毛布、ヨガブロック(家にある枕やタオルでも代用可)
方法:
- 背中の下にクッションを置き、頭と首の下に折りたたんだ毛布を置きます
- 足の裏を合わせ、膝を外側に開きます
- 必要に応じて、膝の下にブロックやクッションを置いてサポートします
- このポーズで10-15分間リラックスします
効果: 骨盤周りの緊張を緩め、リラクゼーションを促します
2. サポートされたチャイルドポーズ(子供のポーズ)
必要なもの: 大きなクッションや枕、または折りたたんだ毛布
方法:
- クッションを前に置き、その上に胸とお腹を乗せます
- 額をクッションに乗せるか、顔を横に向けます
- 腕は自然に体の横に置くか、前に伸ばします
- このポーズで5-10分間リラックスします
効果: 背中の緊張を和らげ、神経系を鎮静化します
3. レッグズアップザウォール(壁に脚を上げるポーズ)
必要なもの: 壁、可能であれば腰の下に置くクッション
方法:
- お尻を壁に近づけ、脚を壁に沿って上に伸ばします
- 必要に応じて、腰の下にクッションを置きます
- 腕は体の横に自然に置きます
- このポーズで10-20分間リラックスします
効果: 脚の疲れを取り、循環を改善し、神経系をリラックスさせます
終わりに:ヨガの旅を続けて
久しぶりのヨガクラスが私に教えてくれたのは、ヨガの実践を定期的に続けることの大切さです。教師として他者にヨガを伝える立場であっても、自分自身も常に生徒であり続けることが重要です。
これからも、初心を忘れず、ヨガの旅を楽しんでいきたいと思います。そして皆さんも、リストラクティブヨガのような穏やかな実践を通じて、内なる平和と調和を見つける時間を取っていただければ嬉しいです。
アヒムサ(非暴力・愛)、サティア(真実)、サントーシャ(満足)、そしてサマディ(至福)の精神で、日々のヨガの実践を続けていきましょう。